H.B.R. 〜ヘブバン分析ブログ〜

ヘブンバーンズレッドのプレイ記録です。

【ヘブバン】各部隊のキャッチコピー 一覧 & 意味考察

 

各部隊のキャッチコピーと、それぞれの元ネタをまとめました!

しっかり読んでみると、それぞれの部隊の色が出ていることがわかります。

 

 

 

 

 

31A:【 Beat Down, Rise Up 】

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『War does not determine who is right. Only who is left』

 

【解説】

・Beat Down, Rise Up = 打ち負かせ、立ち上がれ

難しいことはさておいて。目指す地点へと真っ直ぐに、ただひたすら前へ前へ。

何にでも実直に、真正面に向かい合う月歌だからこそ、皆がついてくるのです。

 

余談ですが、曲中にテンポを落として緩急をつけるハードコアロックの手法をビートダウンと言います。多分(というより間違いなく)このイメージが先に来ていますね。

 

・War does not determine who is right. Only who is left = 戦争は誰が正しいかを決めるのではなく、ただ誰が生き残るのかを決めるものである

バートランド・ラッセルの言葉です。ラッセルは哲学者でありながら数学者でもあり、アインシュタインと共に核の廃絶を世界に訴えかけました。

戦争がもたらす災禍は、およそ人間の認識を超える凄惨なものです。ひとたび戦争が起こってしまえば、後に残るのは勝者も敗者もなく、ただ運良く生き延びることができた者たちだけ──。

語られずとも、既に月歌が本能的に理解している事象であり、それによって最悪を避けようと奔走する月歌のモチベーションの一つとなっています。

 

 

31B:【 Love and Peace 】

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『Death is not the end of life, but the completion of life』

 

【解説】

・Love and Peace = 愛と平和

今でこそカジュアルに使用されている語ではありますが、元々は60年代に反戦キャッチコピーとして広まっていった言葉です。

現実において、「愛と平和」がもたらされるまでに、そこには数多の犠牲がありました。

さて、蒼井が望んだ平和までには、後どれほどの時間が必要になるのでしょうか……。


・Death is not the end of life, but the completion of life = 死は人生の終末ではない。生涯の完成である。

マルティン・ルターの言葉です。

避けられない「死」に対し、嘆いたり目を背けたりするのではなく、しっかりと見つめることが肝要である。それどころか、死こそがその人の生涯を完成させる最後のピースである、としたこの言葉に、多くの人が心を動かされました。

蒼井の見てきた景色、守りたかったものを表す言葉として、これ以上のものはありません。

 

 

31C:【 Failure Is Not an Option 】

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『All's right with the world』

 

【解説】
・Failure Is Not an Option = 失敗は選択肢にない。

未曾有の危機に遭いながらも、奇跡の生還を果たしたアポロ13号。帰還をサポートしたNASAのミッション・コントロール・センターでは、不測の事態が起こったとしても、失敗は選択肢にない = 必ず解決策は存在する、としてこの言葉を掲げ全力を尽くしていたといいます。

どんな苦境でも諦めずに立ち向かう山脇様の後ろ姿がこの言葉を通じて見えてくるようです。

 

・All's right with the world = 全てこの世は上手くいく

ロバート・ブラウニングの詩の一節、"God's in his Heaven - All's right with the world" (神は天にいらっしゃり、だからこそこの世の全ては上手くいくものだ)の一部。

必ずや良い方向に回り出すことを確信している、非常にポジティブなこの言葉。星羅っぽくもありますし、山脇様っぽくもある、そんな印象深いフレーズです。

 

 

31D:【 Fly High! 】

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『Try to be a rainbow in someone's cloud』

 

【解説】

・Fly High! = 高く飛べ。転じて、大志を抱け。

それぞれが心に抱く目標に向かい邁進する31D。(例外もいますが!)

セラフ部隊というエリート集団の中でも、高潔な志を忘れない気迫が感じられます。

また、31D部隊長、二階堂三郷のセラフは翼を思わせる形状をしています。


・Try to be a rainbow in someone's cloud = 誰かの雲の虹となりなさい

思い悩み、立ち止まり、心に暗雲が垂れ込めた時。雲に虹が差し込むように、救いの手を差し伸べられる人でありなさい、と詩人、マヤ・アンジェロウは語りました。

二階堂三郷の目指す人物像も、このフレーズと重なるところがあるのでしょう。ストーリーで語られる時が楽しみです!

 

 

31E:【 Get it together! 】

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『Tomorrow's just another day』

 

【解説】

・Get it together! = 上手いことやっていこう!

何をするのにもお金がなく、貧乏な家庭で生きてきた大島家。それでも笑顔でいれば大丈夫、上手いことなんとかやっていこう! の精神で、部隊長であり長女である大島千代子はこれまでを乗り切ってきました。

その精神はセラフ部隊に加入した後でも、変わらず保たれています。

 

・Tomorrow's just another day = きっと明日もいつも通りの一日。

"Tomorrow is another day" だと「明日は明日の風が吹く」となりますが、"just another day" だと「明日も変わらない一日、ただ日付が違うだけに過ぎない」という意味合いが強くなります。

 

今日辛いことがあっても、明日新しい一日がやってくる。問題ごとがあっても、案外なんとか上手くいくものだ、というこの言葉は、31Eに根付く今日を生き抜くための信念です。

大島家六姉妹は、今この瞬間を懸命に生きていきます。セラフ部隊に入る前も、入った後も、変わらず。

 

 

31F:【 We Live Better 】

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Courage is like love; it must have hope for nourishment』

 

【解説】

・We Live Better = 我ら、より良い生を征く

丸山奏多に仕える執事 兼 31Fの部隊長、柳美音を体現したような標語です。

戦時下にあれば、人は慌て、心のゆとりを失いやすいもの。まして執事などという職は、戦争下では不要として切り捨てられる立ち位置であると言っても過言ではありません。

それでも柳は丸山に仕える執事としてのプライドを捨てず、時に行き過ぎるほど献身的に接します。

それが、丸山にとっての心の安寧であり、自身や部隊の能力を結果的に引き上げることに繋がると確信しているからです。

 

Courage is like love; it must have hope for nourishment =勇気とは愛のようなものだ。希望無しには育つまい。

その先に輝かしい未来を見てこそ、愛も勇気も育むことができるのだとした、ナポレオンの名言です。

戦争が終われば、また平穏な日常が戻ってくる。今は異様にも見られる執事と主人としての上下関係ですが、きっと再びお嬢様に仕える日常が戻ってくる。

そんな輝かしい未来を待ち侘びながら、勇気を持って戦い続ける日々は続きます。

 

 

 

30G:【 Faith 】

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『Keep your eyes on the stars, but your feet on the ground』

 

【解説】

・Faith = 信念、信頼

共に戦場で戦う中で培われた、部隊としての信念、仲間への信頼。

長い言葉を必要とせず、短い単語だけで言いたいことがしっかり相手に伝わるような、歴の長い関係性もここから感じ取れます。

 

・Keep your eyes on the stars, but your feet on the ground = 目は星に、しかして足は土に。

目標は空に輝く星のように高く、一方で実行する時は地に足をつけ現実的かつ堅実に。米大統領を務めたセオドア・ルーズベルトの言葉です。

何人も友人を失い、修羅場を潜ってきた先輩部隊らしい言葉です。高みを目指しながらも無茶な行動は控える、貫禄と余裕が伝わってきます。

 

 

31X:【 Excelsior! 】

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『unglücklich das Land, das Helden nötig hat』

 

【解説】

・Excelsior! = 更なる高みへ!

ニューヨーク州の標語として使われている単語です。

各国の精鋭が集められたこの部隊は、自国のプライドを背負い、各々がエリートとしての自覚を持ってキャンサーに立ち向かいます。

31X部隊長、キャロルの所属するNY支部にまつわる言葉を胸に、彼らは上を目指し続けるのです。

 

・unglücklich das Land, das Helden nötig hat = 英雄を必要とする国は不幸である。

"Unglücklich das Land, das keine Helden hat.

Nein.

Unglücklich das Land, das Helden nötig hat."

"英雄の居ない国は不幸である。

否。

英雄を必要とする国が不幸なのだ。"

ここにきて唯一のドイツ語にして、「英雄を必要とする国が不幸なのだ」という印象的なベルトルト・ブレヒトの戯曲の一節です。

英雄の居る国では、あらゆる問題の解決を1人の英雄に委ねてしまいます。一見それで上手く回っているように見えるのですが、それは虚構に過ぎず、本来「英雄を頼っている」はずが、実際は「英雄抜きでは全てが上手くいかない」状態になってしまっているのです。

セラフ部隊、ひいては各部隊でも同じことが言えます。人類は少数のセラフ部隊員に頼らざるを得ない、あまりにもアンバランスな状態であり、セラフ部隊の中でも1人の部隊長だけが周囲を引っ張っていく状態だと、いざその部隊長が欠けた時に何も機能しなくなってしまいます。

各々が自立してこそ、本当に上手くいっている状態であると言えるのです。

 

ちなみに、この格言はドイツ語ですが、この部隊にドイツ語話者は存在しません。

これから(戦地からの帰還などで)現れるのか、単に異文化という象徴としてドイツ語を用いているに過ぎないのか、それとも既に……。

 

 

 

おわりに

 

ここまで、各部隊のキャッチコピー/標語を一覧にして振り返ってきました。

 

既に語られていたり、調べられている方もいらっしゃるかもしれませんが、出来るだけ元の言葉をわかりやすく解釈しつつまとめてみました。

少しでも各部隊の抱く想いや、掲げる信念を理解するための手がかりとなっていれば幸いです。